暁の祭典

まだ夜が明けない午前4時30分より、鬪雞神社にて暁の祭典が行われます。境内は昨夜の喧騒とはうってかわり、砂利を踏む音さえ響きわたるような静寂の中、粛々と行われます。「浦安の舞」の奉納も行われ、田辺祭の見どころの一つです。

暁の祭典

7度半のお勤め

お笠は午前中各町を曳き廻り、昼前に会津川河口付近の旧会津橋に揃います。橋の西詰に住矢と江川のお笠2基、その他のお笠は東詰に揃います。
12時30分頃、「七度半の使い」という東詰から西詰の住矢に迎えの使者を出す儀礼を行います。東詰から2名ずつの使者が7度迎えに行き、最後に住矢が出発して橋の中程で8度目の使者と出会い、挨拶を交わして橋の東側に渡る儀式です。橋の東詰には鬪雞神社の使者がおり、七度半の使いの儀式に引き続いて潮垢離の儀式が始まります。住矢から順に潮垢離の儀式を行い、潮垢離が終わるとお笠は各町の曳き廻りに出発します。

会津橋 7度半のお勤め

本殿前のお勤め

お笠の宮入りです。鳥居前参道に揃ったお笠が鳥居をくぐり、つぎつぎと境内に入ってきます。それまで静かだった境内には提灯を灯したお笠が勢ぞろいし、一気に賑やかな雰囲気になります。お笠は一基ずつ本殿前でお勤めを行います。お勤めの後、本殿前で回されるお笠もあり、厳かに進められる祭りの中で迫力のある瞬間です。

流鏑馬神事

すべてのお笠のお勤めが終わった後、流鏑馬行事が始まります。田辺祭の最後を飾る行事です。
本殿前に参列した神職・社総代・宿等が鳥居前に移動し、流鏑馬が始まります。闘鶏神社の二の鳥居前で乗り子の3人がそれぞれ三度、計九本の射的による魔除けの儀式を勤めます。この儀式の前には、馬の世話親方が馬子唄を歌います。夜遅くの行事ですが、多くの見物人が回りをとりまきます。

流鏑馬行事

流鏑馬の儀が終了

流鏑馬の儀が終わると、笠鉾一行は境内を出発し各町に曳き分かれ還っていきます。田辺祭の終わりです。